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強いロイヤリティの生み出し方

ここ2ヶ月くらい、ニコニコ動画VIP板をずーーーっと観察してました。

ほら、やっぱりブログにしても何にしてもどっぷり浸からないと見えてこないじゃないですか。端から見ててあーだこーだいう意見は表層的な議論しかないですし。でも、もうそろそろ飽きてきましたけど。

で、インターネット上のコミュニティにおいて、強いロイヤリティを生み出す秘訣は「限定客観性」です。この「限定客観性」という言葉は濱野智史という方が作られた言葉なのですが、こう定義されます。

限定客観性

「コミュニティの内部では普遍的で客観的であるかのように成立している評価基準が、外側からは理解不可能である」ということ。
その内側にどっぷりと属しているユーザーから見れば、それは「神/職人たちによって、日々すばらしいコンテンツが創作されるすばらしいコミュニティ」に見える。しかし、その外側に属しているユーザーから見れば、「どれも似たり寄ったりで何が面白いのか分らない」と揶揄的にみなされてしまう。

こういった現象は音楽でもしばしば見受けられますよね。僕もB'zとかZARDとか、新曲が出るたびに違いがよくわかりません。でも新曲をリリースするたびに初期出荷枚数でオリコン上位にくる。

それは特定のコミュニティ内において、強いロイヤリティを持っているからです。

コミュニティ内限定のいわゆる「お決まりネタ」「ローカルルール」といった要素が重要です。これがヒエラルキーを伴って、強いロイヤリティを発生させます。あまりに一般ユーザーに対して開放的だったり、抑止力が働いていると、逆にロイヤリティが生成しにくいため、結果的に流行りません。そのため、企業が主催するコミュニティなどは流行らないことが多いのです。

コミュニティ内だけで通じる「内輪ネタ」は情報格差であり、バズになります。ただ、限定客観性を持つ情報はコンテクストが複雑すぎるため、そのままでは一般には理解されません。

そこで、もう1つ重要になってくるのが、情報に含有されるコンテクストの量です。

限定客観性を持つ情報が他のテーマと有機的に結合していれば、何かの軽いきっかけで、興味が連鎖し、今まで知らなかったことを新しく知り、それが知的好奇心をくすぐり、コミュニティ関与度が向上し、深みにはまってゆく。その結果ロイヤリティが向上し、コミュニティがどんどん成長してゆくという流れになります。

そうやって、コミュニティは深さと広がりの両方を獲得することができ、既存参加者を逃すことなく、コミュニティ関与者を確実に増やしてゆけるのです。

結論、強いロイヤリティを生み出すために最も重要なキードライバーは

・情報の持つ限定客観性の助長
・情報が保有するより多くのコンテクスト

です。

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このブログについて

岡田誠一
インフォメーションアーキテクト。近畿大学理工学部卒業後、いくつかの企業・プロダクションを経て、2006年9月ファーストブランドに入社。

2008年度から宣伝会議 Webディレクション講座「ユーザーエクスペリエンスとコミュニケーションデザイン」の講師をやらせて頂いてます。

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